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【国際線】2018年版/ANA SFC修行のおすすめルートと費用まとめ

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この記事では2017年・2018年にANAスーパーフライヤーズ(SFC)会員になるためのSFC修行に最適な国際線のルート(路線)、発券方法、コスト、PP単価などを紹介します。もちろんダイヤモンド修行の方にも適応しています。

 

→国内線を使った修行プランはこちら

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→2018年のSFC修行にかかる費用を捻出するための方法はこちら

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国際線で行うSFC修行の特徴と概要

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まずは国際線で行うSFC修行の特徴について、国内線と比較しながら紹介します。

 

僕が考える国際線修行の特徴...メリットは

  1. 国内線より希望の時期に予約をいれやすい
  2. 国内線よりフライト数を抑えられる
  3. 1人/家族どちらでも海外旅行と兼ねることができる

が挙げられます。

 

1. 国内線より希望の時期に予約をいれやすい

単純に考えれば国際線より国内線のほうが予約も実行も簡単!と思われますが、必ずしもそうではありません。たしかに国内線は楽です。パスポートも要らなければ日本語も問題なく通じます。日帰りや1泊でも気軽に旅行気分で修行を進められるでしょう。

 

しかしながら近年ではSFC修行僧も増え、修行で主に用いられる国内線のオトクな運賃(詳しくは当記事の国内線編をご覧ください)が発売直後に完売したり、販売が残っていても自分の希望するフライトが取れない場合も多々見られます。

 

もちろん国際線でも同じようなことが起きることはありますが、経験上はやはり「国内線よりは実践者が少ない」「オトクな運賃の座席数も国際線の方が多い」などの理由もあってか国内線よりは希望のフライトが取りやすいと言えるでしょう。

 

国際線は発着地も多く、通貨レートや燃油サーチャージに大きな変動がなければ運賃は安定しています。国内線と異なり搭乗日の355日前から予約を入れることが可能なため、はやく予約すればするほど希望の時期に安く購入できる可能性が高いです。

 

もちろんはやく購入すればするほど自分の休暇や予定の変更、体調不良等によるキャンセルなどの可能性も高くなることは否めませんが...。このあたりはご自身のスケジュールの柔軟性と相談するのが良いでしょう。

 

後述しますが、予定変更の可能性が高いが国際線が良い!という場合は海外発券という方法もおすすめです。一通りこの記事をお読みになられたらチェックしてみて下さい。

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2. 国内線よりフライト数を抑えられる

次に、国内線を使った修行では1回の修行フライトで獲得できるプレミアムポイントに上限があります。例えば、体力的にも精神的にも大変ではありますが1日に羽田と那覇を2往復したとしましょう。このとき普通席(旅割)なら4回搭乗で5,904PP、プレミアムクラス(プレミアム旅割)なら4回搭乗で11,440PPしか獲得することができません。

 

しかし国際線なら、シンガポールへプレミアムエコノミークラスで往復すると2回の搭乗で10,736PPを得ることが可能です。もちろんフライト時間は長いですが、回数というファクターも重要です。当たり前ながら飛行機って結構疲れます。

 

国内線往復も楽しいですが、海外旅行に行って帰ってきて10,000PP以上貯まるのと、1日に4往復10時間以上も飛行機に乗ってやっと10,000PP貯まるのとでは精神的にも体力的にも大きな違いがあるでしょう。

 

3. 1人/家族どちらでも海外旅行と兼ねることができる

最近よく聞くパターンとして「家族との海外旅行で自分は同じフライトを修行用のチケットとして購入する」というものがあります。僕自身は1人で海外旅行...いえ海外修行することが多いため実践経験はありませんが、家族を一緒に連れていくことで修行への理解も得ることができるようです。

 

家族と一緒にハワイで修行!?という方はこちらのチケットがおすすめです。修行目線なのでニューヨークなど遠い都市を中心に書いていますが、ハワイもOKです。

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そして1人で修行することになる方は、自由気ままに海外旅行気分で出かけられるのでだんだんとクセになるかもしれません笑 ぼくはクセになりました。PP単価を追い求めるといつも同じ場所に行くことになってしまいそうですが、少しPP単価が上がっても良い!という心持ちであればいろいろなところに修行と称して出かけることが可能です。

 

海外へ出かけることを考えれば手近な国内線で済ませたい...という方も多いでしょう。しかし海外旅行として修行を楽しむことができる、なおかつフライトの回数を少なくしつつ多くのプレミアムポイントを稼ぐことができるのが国際線でのSFC修行です。

 

都合が許す限り僕は国際線の修行をおすすめします。

 

⓪修行僧とは

まずはじめに、ANAのSFCカードやJALのJGCカードの取得のためひたすら飛行機に乗る方を、この界隈では修行僧と呼んでおります。たまに乗ることが辛いので「苦行僧」とか「苦行に行ってきます」という方がおられますが、それは大変もったいないことです。

 

修行僧とはいえ、飛行機に乗ることは楽しんだ方がいいですし、もちろん現地での滞在時間もいろいろな体験をして人生を豊かにできたらよりラッキーですよね。ぜひ、みなさんも修行僧の仲間入りをしてみましょう。

 

新しいなにかが見えてくるかもしれませんし、最近では修行僧同士のつながりもTwitterをはじめ濃くなってきています。気が向いた方は、そんなコミュニティで輪を広げることも楽しいかもしれません。

 

⓪-⑴ そもそも***タッチとは

さて、みなさんは"修行僧"がよく口にする ***タッチ という言葉はご存知ですか?

 

僕を含め、多くの修行僧は比較的とんぼ返りに近い旅程でシンガポールへ行く修行のことをSINタッチ(シンタッチ)、シドニーへ修行にいくことをSYDタッチ(シドニータッチ)という具合に呼んでいます。

 

まず表面的な説明をすると、***の部分には国際線で向かう先、つまり到着空港の3レターコードがはいっています。3レターコードとは、世界中の空港1つ1つにつけられたユニークなアルファベット3文字です。 

羽田空港 → HND 成田空港 → NRT
関西空港 → KIX 那覇空港 → OKA
シンガポール → SIN シドニー → SYD
バンコク → BKK クアラルンプール → KUL

 

では具体的にどういう修行のことをSINタッチ / SYDタッチと呼ぶのでしょうか。

 

SINタッチ / SYDタッチとは、

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往路) 東京 → 那覇 → 東京 → シンガポール/シドニー

復路) シンガポール/シドニー → 東京 → 那覇 → 東京

のような旅程をこなす修行のことを指しています。

東京から那覇に一旦飛び、また東京に戻ってシンガポールやシドニーへ行く。帰りも同じことを反対向きに飛ぶ。そしてこれを運賃規定が定める最短旅程でこなそうとするとシンガポールで最短0泊2日(3日)、シドニーで最短1泊3日になります。

 

0泊2日や1泊3日というような極端に短い旅程から想像できるように、これでは現地滞在時間がシンガポールで最短24時間、シドニーで最短36時間になります。

 

修行僧は観光しに行くわけではないからこれでいい...ということなのか、あくまでシンガポールやシドニーにタッチして(触れて?)帰ってくるというところから、SINタッチ、SYDタッチと呼ばれています。

ただ個人的には滞在日数を+1日して2泊3日、2泊4日の旅行にしてしまってもタッチと呼んでいます。いろいろな修行僧の方を見ていても、わりと2泊される方が多いですし、僕も大抵2泊はしています。せっかくシンガポールやシドニーに行くのですから(о´∀`о)

 

⓪-⑵ ***タッチの発券方法 

さて、⑴で説明したような航空券が本当に帰るのか不思議ではないですか?

 

東京から那覇を経由して東京に戻ってシンガポールに行くような、通常ではありえない乗り継ぎをするルートの航空券が普通に発券できるのでしょうか?

 

答えは、NO(ノー)です。

 

2014年以前は海外乗継割引スペシャルという運賃を使って予約することができましたが、運賃規則の改定により残念ながら現在はこのルートを1つの国際線予約として発券することはできません。

 

そのため次のように発券する必要があります。

 

現在のSINタッチ発券方法

発券①

国内線: 東京 ー 那覇 単純往復

発券②

国際線: 那覇 ー 東京 ー シンガポール

 

最初と最後の東京〜那覇区間を国内線フライトとして予約・購入し、那覇〜東京〜シンガポール/シドニー区間を国際線フライトとして予約・購入する。そしてこの2つをあわせることで、無事SINタッチ/SYDタッチとなる。

それでは国際線修行を始める上での前提知識 「***タッチ」を理解したところで、実際にどのくらいの金額でどのくらいのプレミアムポイントを獲得でき、PP単価がいくらなのかを見ていきましょう。

 

【国際線】SFC修行おすすめ路線

① 那覇 〜 シンガポール 単純往復(SINタッチ)

f:id:kanamalu:20161212232817j:plain©Marina Bay Sands

国際線の修行路線といえばシンガポール!

 

シンガポールは多くの修行僧に人気がありますが、それはどんな理由でしょうか?

 

このあと紹介するPP単価の良さはもちろん、常人では思いもつかないような現地0泊といった不審な旅程でも質問をあまり受けない入国審査、充実した空港設備、比較的良い治安、発展した都市国家などなど、いろいろな理由があげられるでしょう。

 

あとはマーライオンやマリーナベイサンズなど日本でも有名なシンボルがあるので、まったく知らない国ではないけど行ったことは無い...という感じではないでしょうか。

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それは実際にシンガポール修行(通称: SINタッチ)で獲得できるプレミアムポイント、PP単価を見てみましょう。

 

①-⑴ 獲得PP&費用 -  エコノミークラス/普通席編 (那覇 〜 シンガポール) 

まずは普段一番安い運賃であるSクラスを利用したときのものがこちらです。 

路線 予約クラス 価格 獲得PP PP単価
東京 - 那覇 プレミアム旅割28 [D] 28,400円 2,860PP  
那覇 - 東京 国内区間[Y] 61,290円 1,968PP  
東京 - シンガポール エコノミークラス[S] 2,484PP  
シンガポール - 東京 2,484PP  
東京 - 那覇 国内区間[Y] 1,968PP  
那覇 - 東京 プレミアム旅割28 [D] 28,400円 2,860PP  
合計   118,090円 14,624PP 8.08円

※ 東京とは羽田空港と成田空港のどちらも含んでいます。
※ P旅割28とはプレミアム旅割28の略称です。

 

オフシーズンであればおおよそブッキングクラスSで予約できるでしょう。残席が減ってくると予約クラスS→V→Wと運賃が少しずつ上がります。

 

WのあとにU→H→Qと上がってしまうと往復で10万円を超え、マイル積算率も50%から70%に変わるので気をつけましょう。またマイル積算率が上がってもそのぶん運賃が大幅に値上がりするのでPP単価は悪化していきます。

マイルの積算条件│ANA国際線│マイルを貯める│ANAマイレージクラブ

 

①⑵ 獲得PP&費用 -  エコノミークラス/当日UPG編 (那覇 〜 シンガポール) 

続いて、国際線国内区間をプレミアムクラスにアップグレードした場合はこちら。

路線 予約クラス 価格 獲得PP PP単価
東京 - 那覇 プレミアム旅割28 [D] 28,400円 2,860PP  
那覇 - 東京 国内区間[Y]
+当日アップグレード
61,290円
+(8,334×2)
2,952PP  
東京 - シンガポール エコノミークラス[S] 2,484PP  
シンガポール - 東京 2,484PP  
東京 - 那覇 国内区間[Y]
+当日アップグレード
2,952PP  
那覇 - 東京 プレミアム旅割28 [D] 28,400円 2,860PP  
合計   134,758円 16,592PP 8.12円

※ 東京とは羽田空港と成田空港のどちらも含んでいます。
※ P旅割28とはプレミアム旅割28の略称です。

 

PP単価は⑴とほぼ変わりありませんが一気に約17,000PPを獲得することができます。なるべく修行回数を減らしたい!きつい日程なのでプレミアムクラスでゆったりと機内を過ごしたい!という方はこちらがおすすめです。

 

当日アップグレードについてはこちらを御覧ください。

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①-⑶ 獲得PP&費用 -  プレミアムエコノミー/当日UPG編 (那覇 〜 シンガポール)

⑴と⑵ではエコノミークラスを利用したSINタッチを紹介してきましたが⑶ではプレミアムエコノミークラスを利用します。以前は⑴⑵のエコノミー修行が主流でしたが、2017年は国際線区間をプレミアムエコノミーにした修行のほうが主流です。

路線 予約クラス 価格 獲得PP PP単価
羽田 - 那覇 プレミアム旅割28 [D] 28,400円 2,860PP  
那覇 - 成田 国内区間[Y]
+当日アップグレード
101,450円
+(8,334×2)
2,952PP  
成田 - シンガポール プレミアムエコノミー[E] 5,368PP  
シンガポール - 成田 5,368PP  
羽田 - 那覇 国内区間[Y]
+当日アップグレード
2,952PP  
那覇 - 羽田 プレミアム旅割28 [D] 28,400円 2,860PP  
合計   174,918円 22,360PP 7.8円

※ P旅割28とはプレミアム旅割28の略称です。

 

僕もこのプレミアムエコノミー運賃でシンガポール行きのチケットを発券しました! 

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ではこのプレミアムエコノミークラスはどうやって発券すればいいのでしょうか?

 

プレミアムエコノミークラスでは、2通りの発券方法をおすすめしています。

 

プレミアムエコノミーの発券方法

  1. ANAが販売する通常の国際線航空券で購入
  2. ANAセールスが販売する海外旅作で購入

 

イメージとしては、1.は常時お安く変えて、2.はたまに1.より安いかもしれないツアーが出て来る...という感じです。個人的には初めてのSINタッチには1.の通常の航空券購入をおすすめしますが、たまたま同じ日程で旅作のほうが安いなら、そちらを選んでもOKです。

 

1.について

エコノミークラスの時と同様に、通常のANA国際線予約画面から予約すればOKです。

 

土日でOKA-SINタッチを完結させられるお得な運賃も販売されています。SINタッチ検討中の方は、こちらの記事で全6つのプランを提案しましたのでぜひご一読ください。

 

手前味噌ながら、SINタッチには必読です。

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2.について

こちらはANAセールスが販売する旅作というダイナミックツアーパッケージを利用します。ダイナミックツアーパッケージは航空券とホテルが一体となったパックで、ツアーガイドさんや現地ツアーは通常含まれません。

 

旅作についてはこちらの記事で旅作自体がどんな仕組みなのかを紹介しています。旅作を検討される方は、必読です。

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旅作はANAが定期的なセールを行っていますので、ぜひこまめにANAのサイトをチェックしてみましょう!ANAのTwitterアカウントをフォローすることも有益です。

twitter.com

 

② 那覇 〜 シドニー 単純往復(SYDタッチ)

f:id:kanamalu:20170111155101j:plain©Shangri-La hotel

人気急上昇中の新定番!シドニーです!

 

シドニー修行は2016年の旅作、航空券のセール運賃が多く発売されたこともあり、シンガポールに次いで多くの修行僧から好評を得ています。

 

好評の理由としては、シンガポールよりさらに遠い南半球のため、区間マイルが伸びてPP単価はもちろん、一度に獲得できるプレミアムポイントが非常に大きいことが挙げられます。

 

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例えば、東京〜那覇〜東京〜シドニーを往復する通称OKA - SYDタッチでは、1旅程で約25,000プレミアムポイントも獲得することも可能です。これはSFC修行に必要なプレミアムポイント数のなんと半分にもなります!

 

忙しい方にとってはどこかまとめて休みが取れたところでOKA - SYDタッチができればSFC修行のために何回も何回も仕事をお休みしたり休日を返上したりする必要はありません。とても効率のいいルートと言えるでしょう。

 

では実際にシドニー修行(通称: SYDタッチ)で獲得できるプレミアムポイント、PP単価を見てみましょう。

 

②-⑴ 獲得PP&費用 - プレミアムエコノミー/普通席編 (那覇 〜 シドニー)

シドニータッチではエコノミークラスを利用した修行はあまり行われていません。それは運賃規則や金額面であまりメリットがあるとは言えないためです。ですからSINタッチとは異なり、プレミアムエコノミークラスを利用した修行のみ取り上げていきます。 

路線 予約クラス 価格 獲得PP PP単価
羽田 - 那覇 プレミアム旅割28 [D] 28,400円 2,860PP  
那覇 - 羽田 国内区間[Y] 148,370円 1,968PP  
羽田 - シドニー プレミアムエコノミー[E] 7,694PP  
シドニー - 羽田 7,694PP  
羽田 - 那覇 国内区間[Y] 1,968PP  
那覇 - 羽田 プレミアム旅割28 [D] 28,400円 2,860PP  
合計   203,770円 25,044PP 8.14円

※ P旅割28とはプレミアム旅割28の略称です。

 

②-⑵ 獲得PP&費用 - プレミアムエコノミー/当日UPG編 (那覇 〜 シドニー)

続いて、国際線国内区間の2区間を当日アップグレードした場合の獲得プレミアムポイントとPP単価はこちら。

路線 予約クラス 価格 獲得PP PP単価
羽田 - 那覇 プレミアム旅割28 [D] 28,400円 2,860PP  
那覇 - 羽田 国内区間[Y]
+当日アップグレード
148,370円
+(8,334×2)
2,952PP  
羽田 - シドニー プレミアムエコノミー[E] 7,694PP  
シドニー - 羽田 7,694PP  
羽田 - 那覇 国内区間[Y]
+当日アップグレード
2,952PP  
那覇 - 羽田 プレミアム旅割28 [D] 28,400円 2,860PP  
合計   220,438円 27,012PP 8.16円

※ P旅割28とはプレミアム旅割28の略称です。

 

またSINタッチと同様にプレミアムエコノミーの発券方法は、

  1. ANAが販売する通常の国際線航空券で購入
  2. ANAセールスが販売する海外旅作で購入

の2パターンとなります。

 

2017年6月現在では、いつでも購入できるお得なSuper Value Plusという運賃が新設されたので、1)の通常の国際線航空券を購入するのがお得でしょう。

 

こちらについては別記事で詳細に解説しています。必読です。

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国内区間の追加料金と運賃規則

ここまで説明をしてきたSINタッチ、SYDタッチでキモとなるのは、実は国際線にくっつけることができる地方空港出発の国内線区間です。今回の例で言うと、シンガポール/シドニーへのフライト前後にくっつける那覇〜東京往復の国内線区間の部分を指します。

 

なぜキモなのか?

実はANAの国際線では一定の追加運賃を払うことで、国際線乗継空港までの国内線区間を国際線予約にお得に含むことができるんです。そしてその制度を利用しているのが、このSINタッチ・SYDタッチなんですね。

 

那覇、宮古、石垣などの修行僧御用達空港では +10,000円 で往復分が追加ができます。

例えば、東京〜シンガポール往復が5万円だったとしたら、那覇〜東京〜シンガポール往復が6万円です。

 

普通席とはいえたったの1万円で東京〜那覇を往復することが可能です。また大阪と名古屋に至っては追加運賃0円ととても太っ腹です。

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■国際線国内区間は破格のPP効率

この追加運賃のすごいところは運賃の安さだけではありません。なんとマイル積算率や変更等の運賃規則が旅割などと比べて非常に有利なんです。

 

よく観光や帰省などで国内線フライトに乗る方はご存知かもしれませんが、搭乗日まで比較的余裕があるときに購入できるお得な運賃「旅割」という運賃があります。

 

旅割は魅力的な運賃ではありますが、旅割は"運賃7"という区分であり、マイル・プレミアムポイントの積算率は75%になります。しかし、国際線国内区間は"運賃4"に区分され、マイル・PP積算率は100%です。

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追加の運賃が安いだけでなく、積算率も良い最高の国内線フライトと言えるでしょう。

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■国際線国内区間は当日の予約変更もOK

さらに付け加えると、国際線国内区間は当日の予約の変更が可能です。

 

例えば、シンガポールから成田に到着する便に搭乗したものの、その後に沖縄へ向かう便が羽田発の場合、予約システムでは例え朝8時過ぎに成田に着く便(NH846)でも、羽田発那覇行きの便は13時過ぎ以降の便しか選べないことがよく有ります。

 

これは成田と羽田の間を移動するときの最短乗継時間が3時間と定められていることによるものです。

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しかし実際成田空港からリムジンバスを使って羽田の国内線ターミナルへ移動すると、1時間程度しかかからないことが大半です。つまり、羽田から出発する乗り継ぎ国内線までかなりの時間的余裕が発生してしまいます。

 

国際線国内区間の場合、空席のある早い便に変更することが可能です。

羽田で時間を潰すのが勿体無い!という方は、ANAの国内線カウンターでスタッフの方に予定より早い便に空きがないか聞いてみましょう。15分以上先の便に空席があれば費用負担なく便を変更してくれます。

 

国内区間をプレミアムクラスへアップグレード

そして予約時点では実行できるかわからないものの、国際線修行の獲得プレミアムポイントを手軽に増やす方法があります。

 

それは国際線国内区間(普通席)の座席をプレミアムクラスへアップグレードするというものです。名前の通り、普通席からプレミアムクラスに座席を変更することで、機内サービスがアップグレードされることはもちろん、獲得できるマイルとプレミアムポイントが一律+50%となります。

  普通席
(予約のまま)
プレミアムクラス
へ当日アップグレード
獲得プレミアムポイント
積算率
100% 150%
獲得搭乗ポイント 0P
(運賃4のため)
150%
(プレミアムクラス利用でも当日アップグレードでは搭乗ポイントは非加算)
獲得マイル
積算率
100% 150%

 

アップグレードを希望するときはANA PREMIUM CHECK-INカウンターへ行って空席があるか確認しましょう。

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www.ana.co.jp 

このカウンターはANAの上級会員とプレミアムクラス利用者のみの利用と思われていますが、プレミアムクラスへのアップグレード希望者も利用することが可能です。つまりアップグレードを行う、またはアップグレードの空席待ちをする予定ならこのプレミアムチェックインを使って大丈夫です。

 

また国際線乗継から24時間以内は免税になるので、アップグレード料金は8,334円になります。慣れていないスタッフさんにお願いすると、免税処理を忘れられることがあるので、一言「免税になりますか?」とさり気なく聞いてあげましょう。

  通常 免税
アップグレード条件 ・すべての運賃種別でアップグレード可
・特典航空券でもアップグレード可
(ただし積算率0%のためマイル/PP積算はなし)
 
そのほかの条件 特になし 国内線搭乗の前後24時間以内に国際線乗り継ぎフライトがある場合
アップグレード料金 9,000円
(一部の運賃種別では異なります)
8,334円

 

ただし国際線乗り継ぎから24時間以内であっても免税となるのは国際線の国内区間のみです。通常の国内線区間をアップグレードする場合は消費税込みの9,000円を支払う必要があります。これは適用される約款が違うためです。

 

当日のアップグレード手続きについてはこちらの記事で詳細に解説しています。 

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既にANAステータス会員の方へ

アップグレードポイントを利用した当日アップグレードでは、獲得できるマイル、プレミアムポイントは予約クラスのままとなります。

座席やサービスのためだけにアップグレードする場合は問題ありませんが、獲得PPを増やしたい場合は必ず現金またはクレジットカードにて支払いましょう。

 

それでは最後にSINタッチ、SYDタッチのメリット・デメリットをまとめてみました。

 

SINタッチ・SYDタッチのメリット

  1. オフシーズンであれば容易に最安値で予約が取れる

  2. シンガポール単純往復なら土日の2日間、OKA-SINタッチやOKA-SYDタッチでも3連休もしくは週末+有給で約14,000PP〜約27,000PP獲得できる

  3. 旅程全体のPP単価が7円〜8円前後

  4. シンガポールの場合、ホテルなどの滞在費不要で丸一日観光が楽しめる

  5. 日程に余裕がある人は沖縄や現地の滞在日数を増やすことで観光もじっくりとできる

  6. 国内線ピストン修行と違って復路で同じCAさんに出会うことが少ない
    (シドニーの最短1泊コースは除く)

 

SINタッチ・SYDタッチのデメリット

  1. 最短2日・理想は3日〜4日必要なこと
    国内線と違い、最低滞在日数等の制約を受けることになります。そのため週末に実施したとしても週末まるまる使ってしまうことになるため、家族がいる方の場合はなかなか理解が得られないこともあるでしょう。

  2. 1度の旅程で最低約12万円以上用意する必要がある
    修行前に全額用意できているならOKですが、1年かけてゆっくりと修行を計画している場合、月々の支出にも限度がありますよね。もちろん国内線と国際線で発券が別ですから分けて予約しても大丈夫です。

    しかし乗継便の時間や価格が未確定のまま片方だけ予約を持つことに不安を持つと思います。そうすると1度にまとめて予約するわけで、シンガポールのOKA-SINタッチで最低12万円、シドニーなら単純往復でも最低14万円をきっかり用意する必要があります。

  3. ハイシーズンでは効率のいいPP単価が望めない
    沖縄、シンガポール、シドニーは観光地として有名です。そのためハイシーズンには安い価格では予約できません。修行シーズンとしては、シンガポールなら秋〜春、シドニーなら春〜秋がおすすめです。シドニーは南半球なので季節が逆になります。

  4. パスポートが必要
    当然ではありますがシンガポールやシドニー(オーストラリア)は海外です。パスポートを持っていないと修行できませんから、忘れずに取得しましょう。新規取得の方は戸籍抄本等も必要になり、想像以上に時間がかかる場合もあります。

    またシドニー(オーストラリア)についてはETASと呼ばれる観光ビザが必要になります。このあたりも忘れないようにしなければいけません。

 

SINタッチの準備をしよう

SINタッチを検討中の方は、SINタッチを行う前の準備などをまとめた 修行のしおり シリーズを紹介します。ぜひ参考にしてみてください♪

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SFC修行における海外発券

この記事で紹介してきた航空券はすべて日本を出発地とするものでしたが、海外を出発地とする航空券、いわゆる海外発券というものを使ってSFC修行やダイヤモンド修行を行うことも可能です。

 

日本を出発地とする日本発券と比較すると、予約変更ができる、アップグレードができる、運賃が安い、などのメリットが多くあります。もちろん日本からその出発地の国まで行かなければいけないなど、少し面倒な部分もあります。

 

その面倒な部分を差し引いてもお得!といえる海外発券については下記記事で詳しくまとめています。もし興味がある方は、こちらもご覧になってみて下さい。

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修行費用を軽減する方法

そして気になるSFC修行の費用について。

 

ここで紹介してきたようにPP単価が8円の場合でも50,000PPに到達するには総額40万円の航空券費用がかかります。なるべくしてこの費用を抑えたい私たちはPP単価を抑えるわけですが、それにも限界があります。

 

ぜひ、次の記事で紹介する方法を使ってこの修行費用を0円に近づけてみましょう。いまや修行をしているほとんどの方達が実践している方法です。SFC修行と並行してやってみてもOKです。ぜひご一読ください。

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海外修行時に必携のクレジットカード

それでは最後に海外修行時に必携のクレジットカードを2枚ご紹介します。

  1. ANAカード
  2. エポスカード

 

1. ANAカード

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まずはANAカードです。これは既にお持ちの方もいらっしゃるかもしれません。

 

ANA SFCカードはスーパーフライヤーズメンバーの会員証であり、もともとはANAカードです。これからマイルやプレミアムポイントをためていくにあたり、ANAカードを作っておけば、搭乗時のボーナスマイルがついたり搭乗時の手続きが簡素になったりとなにかと便利です♪

 

ぜひ修行を始める前には作っておきましょう。

 

しかも!ANAカードに新規入会される方はマイ友プログラムというキャンペーンにより、入会カードごとに最大5,500マイルを貰うことができます。

 

ANAマイ友プログラムは既にANAカードを保有している方であれば紹介可能ですので、ご友人や家族でANAカードをお持ちの方がいればその方から紹介してもらうことも出来ます。家族や身近な人に聞くのはちょっと...という方には僕が紹介しますので青いボタンからご依頼ください!なるべく早くご返信します(`・ω・´)ゞ

 

▼ANAマイ友プログラムの招待コード登録サイト

紹介者氏名 <お問い合わせください>
紹介者番号 <お問い合わせください>

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2. エポスカード

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次にエポスカードをおすすめします。飛行機なのになぜ百貨店のカード?とお思いの方もいらっしゃると思います。

 

詳細は次の記事にて紹介しているのですが、無料カードながらゴールドカード以上の海外旅行傷害保険を持っており、必ずしもマルイで使わなくても発行して保有しているだけで非常に強い味方になってくれます。

 

またエポスカードで溜まったポイントはANAマイルに約2日で交換できるなど、マイル交換の親和性も高く、またエポスカード自体ポイントも溜まりやすいためサブカードとしては必携と言えるでしょう。

 

ぜひ修行を始める前に、ANAカードと一緒に作っておきましょう。

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まとめ

大変長い記事をここまで読んでいただきありがとうございます。

 

この記事では、2017年のスーパーフライヤーズ修行、ダイヤモンド修行にオススメなANA国際線を利用したSINタッチ、OKA-SINタッチ、SYDタッチ、OKA-SYDタッチを紹介してきました。

 

PP単価がよく一度に獲得できるプレミアムポイント数が多く、修行として効率がいいのはこれらの路線で、予約も比較的取りやすいと思います。そのため特に行きたいところがなければ上記プランがオススメです。

 

しかしPP単価が多少落ちても好きなところに行きたい!同じ場所は1回まで!という自分ルールをお持ちの方は、例えば毎回シンガポール往復ではなく、ジャカルタやクアラルンプール、バンコク往復を加えてみるのも良いでしょう。

 

ぜひ、この記事を読んでベーシックな修行をプランを理解し、その上で自分なりの修行プラン探しに興じてみてください。修行は乗るのも楽しいですが、その計画を立てているときも楽しいものですよ♪

 

個人的おすすめブログのご紹介

個人的におすすめなブログを紹介します。修行僧の方はなるべくいろいろな人のいろいろな記事をチェックされると、新しい情報やお得な情報などゲットできるかと思います。ぜひお時間あるときに読んでみてください。

 

www.dangan-lucky.com

Dangan_Luckyさんの「弾丸トラベルは怖くない!」というブログ。個人的にいろいろ勉強させてもらっています。国際線を使った海外修行をする予定のある方は、ぜひ読んでみて下さい。PP単価のお得なチケットだけでなく、ラウンジレポートや色々と参考になる情報が見つかるでしょう。

 

www.nonbirimile.com

のんびりさんの「す。マイル!楽しくANAのSFC修行」というブログ。既に解脱されておられますが、現在でも精力的にお安い海外旅作の紹介などしてくださいます。また搭乗記だけでなくホテルのレポート記事も多く書かれており、参考になること間違い無しです(*´∀`*)

 

anamile.hatenablog.jp

へうぜんさんの「完全無欠ANAマイルSFC修行」というブログ。2017年修行組ですが既に解脱済みとのこと。修行の旅行記をまめに書かれていて写真もたっぷり。きっと修行の妄想が捗ります♪

 

 

国内線記事

この記事の国内線版はこちらの記事です。国際線修行でも、OKA-SINタッチなど国内線を利用するシーンは多々ありますので、併せて読んでおきましょう。

www.kanamalu.com

 

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